■死亡届
人が死亡し、火葬され、お墓に納骨されるという一般的な例で、手続を説明します。
人が死亡したときは、同居の親族などの届出義務者が、市町村長(東京都や政令指定都市の区の場合は区長。以下同じ)に対し、死亡診断書あるいは死体検案書を添付して死亡届を行います(戸籍法八六条・八七条)。
この届出は死亡地のほか、死亡者本人の本籍他、届出人の所在地に行うことができます(戸籍法二五条・八八条)。
死亡地がどこかわからないときは最初の発見地、汽車等の交通機関の中で死亡した場合は死体を降ろした地、航海日誌を備えない船舶の中での死亡の場合には最初の入港地に届出を行うことができます(戸籍法八八条二項)。

■火葬許可証
火葬を行うには市町村長の許可が必要ですので(墓理法五条一項)、市町村長に火葬許可証下附申請をして火葬許可証をもらいます。市町村役場に埋火葬許可証下附申請書(埋葬許可証下附申請の用紙と兼ねるものです)がありますので、これを死亡届に添えて提出します。もっとも、ここに届け出る事項は、先の死亡届と同しですので、死亡届を火葬許可申請として扱う市町村もあります。
火葬の許可を申請することのできる人は「火葬を行なおうとする者」です(墓理法五条)。墓理法は、公衆衛生を確保する観点から火葬には市町村長の許可が必要としましたが、申請者について特段の限定をつけていません。しかし、火葬は遺体を処分することですから、祭祀承継者(民法八九七条)との関係では、その意思に反した許可申請はできないと解されます。
民法は、系譜・祭具・墳墓という祭祀財産は、「祖先の祭祀を主宰すべき者」が承継するとし、祖先の祭祀を主宰すべき者は、まず、被相続人(亡くなった人)が指定した者がなり、これがないときは慣習に従い、これによっても定まらないときは家庭裁判所によって指定された者がなるとしています(八九七条一項・二項)。

■火葬
火葬許可証を火葬場に交付して火葬してもらいます。火葬場以外での火葬はできません(墓理法四条二項)。
火葬場では、火葬許可証がない場合には火葬してけならないことになっています(墓理法一四条三項)。

■埋蔵
火葬が終わると、火葬場より火葬許可証の返還を受け、これを霊園や寺などの草地の管理者に交付して遺骨を納骨してもらいます。

■土葬・死胎
遺体を土中に葬る場合(土葬。墓理法上はこの場合を埋葬といいます)は、埋葬許可証を得て埋葬します。死んで生まれた妊娠四か月を超える胎児(死胎)の場合も人の場合と同様な手続が必要です(墓理法二条一項)。
四か月以下の場合は、人とみなされませんので、法律上の制限はありません。
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