家や財産は長男によって受け継がれ、代々守っていくものとされていた戦前までの民法下では、お墓もまた長男が承継し、代々墓(合祀墓)に入るのは長男夫婦だけとなっていました。次男以降は分家として枝分かれし、新かに墓を建てて、やはり自分の長男に継がせていくのです。しかし人口が都市に集中して核家族化がすすんだ現代では、戦前の民法どおりにできなくなってきています。
とはいっても、承継者がいないというだけでそのお墓がなくなってしまうということはありません。土地や家屋、現金のようなものが相続人もなく遺された場合は国のものになることが決まっていますが、お墓や仏壇・仏具などは「祭祀財産」といって、必ずしも親族が承継するとはかぎりません。
最終的に決まらないときには、家庭裁判所が承継者を指定することになりますが、指定された承継者が毎年墓地の管理料を支払って供養してくれるとはかぎりません。そこである一定期間、管理料が支払われなかったときには永代使用権を取り消されることになります(都立霊園では5年)。
しかし承継者がまったくいない場合でも、生前にお墓を建て、死後十年、二十年分の管理料をお寺に支払っておくという方法もあります。それ以降はお寺の永代供養塔に入れてもらうよう、話し合っておけば、それほど心配はいらないでしょう。
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