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冠婚葬祭マナー百科
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披露宴の進行

来賓の出迎え

新郎・新婦と媒酌人夫妻、両家の両親は会場の入り口、金屏風の前に立って来賓の入場を迎えます。
新郎が向かって左、新婦が右に並び、新郎側には媒酌人、新郎の父親、母親、新婦の側には媒酌人夫人、新婦の父親、母親と続きます。なお、この並び方は会場によって違いがあります。来賓が入場の際会釈されたら、一同はにこやかにそろって礼を返します。
「おめでとうございます」と声をかけられたら、声に出して答えなくても、〈よくおいでくださいました〉という誠意を心にこめて、にこやかに礼を返し、来賓一同が入場するまで立ち続けます。
客の迎え方は、洋式の披露宴にかぎらず、立食パーティーのときも、だいたい同じです。以前は和風披露宴ではこの習慣はみられませんでしたが、最近は入り口で客を迎えて座敷へ入場するという例も少なくありません。

新郎・新婦入場

来賓が全員入場し終わったところで新郎・新婦の両親がまず入場し、着席したころをみはからって、新郎・新婦は媒酌人とともに入場し、席につきます。
和装の場合、新婦には媒酌人夫人が左手を取って付き添い、新婦は右手で棲(つま)を取って歩きます。ドレスのときは、接待係か近親の人が裾を持って介添えをします。

開宴のあいさつ

司会者が披露宴の開会を宣します。何事も最初が肝心、司会者は落ち着いて、ゆっくり、悠揚たる態度で、簡単で、しかもゆきとどいたあいさつをしましょう。
「たいへんお待たせいたしました。挙式もただ今とどこおりなく相すみまして、ここに祝福すべき新しいお似合いの一組のカップル、一つの平和で幸福な家庭が誕生したわけでございます。
皆さまとともにまことにご同慶のいたりと存じます。
本日は御多用中のところ、にぎにぎしくご尊来をいただき、新郎・新婦はもちろん、双方のご家族、ご親類の皆さま、ともども、まことにしあわせと存じ、厚くお礼を申し上げるしだいでございます。
わたくし、新郎の勤めております会社で、同僚として日ごろ親しくご交際願っております伊藤一夫でございますが、本日のご披露宴の司会の大役を仰せつかりました。若年非才、至らぬところも多々ございましょうが、このよき日に免じられまして、お見のがしいただければ幸いと存じます。
まず最初に、このご結婚にご媒酌の労をとられました木村一郎さまご夫妻〈肩書き、氏名〉をご紹介申し上げます」
1挙式を終えた新しいカップルに対する祝意、
2参会者への謝辞、
3自分と新郎・新婦との関係の説明と司会者としてのあいさつ、
4媒酌人の紹介。以上四つの項目は必ずとり入れましょう。
最初の出だしがスムーズにいくと、あとは案外気楽にいけるものです。また、すぐれた司会者がいる披露宴は必ず成功するでしょう。

媒酌人あいさつ

媒酌人夫妻が立ち上がると、新郎・新婦、末席にいる両家の両親も起立します。
媒酌人は、挙式がとどこおりなく終わったことを告げ、参会者にお礼をのべたあとで、媒酌人を引き受けたいきさつを述べる形で自己紹介も兼ね、新郎・新婦の略歴や結ばれた動機を述べ、最後に将来の二人にいっそうの援助をいただきたい旨を述べてあいさつを終わります。
この場合、秀才とか才媛とかいう紋切り型のことばを避けて、二人が結ばれたエピソードや人間的な人となりなど、具体的な面を述べるほうが、より真実味のあるあいさつになります。また、あまり説教じみず、時間は五分間程度までに止めましょう。

主賓の祝辞

媒酌人のあいさつが終わると、ふつう主賓の一人が司会者に指名されて祝辞を述べます。
主賓とは、主だった来賓の一人で、全員を代表して真っ先に祝辞を述べてもらい、乾杯に至るプログラムのなかの「一つの役目をしていただく人」という意味に解釈しましょう。
指名された主賓は、代表としてのあいさつですから、あまり短くても重味はありませんが、かといってあまり長くても迷惑です。やはり三分から長くても五分程度にしましょう。
主賓のあいさつには、べつに一定の型などありません。個人的に新郎・新婦を知っている人は、なにかエピソードをもち出して話すのもいいでしょうし、両親のいずれかをよく知っている人は、まずその人柄や家庭ぶりから新郎・新婦の生い立ちなどを語ってもいいでしょう。
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乾杯

主賓の祝辞に続いて乾杯をします。乾杯の音頭は、媒酌人がとる場合、祝辞を述べた主賓にお願いする場合、また主賓とは別の人にお願いする場合などがあります。
最近は、主賓の祝辞を新郎・新婦側双方から一名ずつときめてしまうことも多いので、そんなときは来賓のなかでいちばん格が上の方に祝辞をお願いし、乾杯の音頭は次席なり長老なりにとってもらうのもよい方法です。
シャンパンがみんなのグラスにゆきわたったら、司会者の合図で全員起立し、グラスを目の高さに掲げて、いっせいに「おめでとうございます」と祝福して飲みほします。飲めない人は口をつけるだけでもよいでしょう。シャンパンのかわりにぶどう酒を用いることもあります。

ウエディングケーキ入刀

乾杯に続いてウエディングケーキに新郎・新婦がナイフを入れます。これは、もとはキリスト教の結婚式専用だったのですが、最近は神前、仏前の結婚披露宴にもつきものになってしまいました。
ふつうは木の芯に美しく飾りつけたものに、新郎・新婦がナイフを入れる部分だけケーキをはめ込んだイミテーションを使います。
司会者が、「これから新郎・新婦がウエディングケーキにナイフを入れます。どうぞ皆さま拍手をもって祝福してあげてください」とあいさつします。
新郎・新婦は立ち上がり、新婦が紅白のリボンに飾られたナイフを持ちます。新郎がこれに手を添えて、ケーキにナイフが入れられたとき、列席者一同は拍手をもってこれを祝います。
なお、最近はケーキ入刀自体、またはイミテーションケーキをやめて、つぎのようなことが行われて好評です。
・ほんもののケーキを使う
・パーティー形式の場合、若い人たち向けに明るくユーモラスな方法として、生ビールの樽の栓を二人で抜く〈同じく日本酒の樽でもよい〉
・美しい大キャンドルに二人で灯をともす

食事

西洋料理の場合は以後食事にはいり、デザートになってからつぎのスケジュールにうつりますが、他の形式では、ほんのしばらく飲食の間をおき、食事をしながら、テーブルスピーチ〈適宜の人数〉がはいります。

お色直し

昔の花嫁は純潔をあらわす純白の衣装で式に臨みました。そして婚家の風に染まるという意味でお色直しをして、華やかな色どりを添え、最後に婚家に一生止まる意志を伝えるものとして黒の衣装を着ました。
しかし今日のお色直しは、純白のウエディングドレスと目のさめるような美しい色の打ち掛け、それに美しい振り袖と、花嫁衣装のすべてを身につけたいという女性の願望をかなえるための行事ともいわれています。
また最近は、女性のみならず、男性のお色直しも盛んに行われる傾向がみられます。
スピーチはお色直しから帰ってからにしまし披露宴の途中で、肝心の新郎・新婦がお色直しに席を立ち、当人たち不在のままスピーチが行われるというのは、お祝いを述べる方にも失礼です。
お色直しの間は食事をすすめ、時間がかかりそうなら、音楽を流したり、余興を人れてもよいでしょう。

テーブルスピーチ

洋食の場合なら、デザートコースにはいったら、司会者は、ふたたび本来の任務にかえって会を進め、先輩、友人たちの祝辞を受けます。
テーブルスピーチの指名は、あまり形式ばらずに恩師、上役、大先輩といった人たちを先にし、あとはバラエティーに富んだ順番を組むほうが会を明るくなごやかにさせます。スピーチにはいったら、タバコを吸いたい人は自由に吸ってよいのですし、雰囲気がかた苦しくならないように努めるのが司会者の任務です。
かつては、このスピーチの間、新郎・新婦は起立して傾聴するのが礼儀とされていましたが、現在では、座ったままで、けっして失礼にはなりません。

祝電の披露

全部紹介する必要はない

デザートコースでの来賓の祝辞の間、あるいはこれが終わったころをみはからって、司会者は祝電の披露をします。祝電は全部紹介する必要はなく、代表的なもの、喜ばれそうなものを選んで披露し、残りは姓名だけ披露します。

祝電は印象強く心に残るものを

祝電を打つ場合は、短い文章だけに紋切り型でなく、印象の強い心のこもったものにしたいものです。独自の喜びのことば、俳句や短歌などの祝電はたいへん喜ばれましょう。

親族・新郎・新婦のあいさつ

テーブルスピーチも出つくして、プログラムが一応進行しつくし、最後に両親、新郎・新婦のあいさつがあります。

主催者父親あいさつ

両親のあいさつには、普通は新郎の父親が代表することになっていますが、これは話し合いで新縁側の父親でもかまいません。
あいさつの一例 「わたくしは新郎二郎〈名〉の父田中一郎〈氏名〉でございます。両家を代表いたしまして、一言ごあいさつを申しあげます。本日は、わたくしどものために、ご多用中ご尊来をいただき、衷心(ちゅうしん)より御礼を申し上げるしだいでございます。
なんと申しましても、両名ともまだ社会人になったばかりの若い未経験のものたちでございます。ただいま皆さまからちょうだいいたしましたご教訓の数々は、幾久しく両人の心に銘じて実行することは申すまでもございませんが、なにとぞ末長く皆さまのご支援とご教示を賜りますよう、心からお願い申し上げます。ありがとう存じました」

新郎あいさつ

新郎・新婦のあいさつのときは両名そろって立ちますが、両親、媒酌人も共に立つのが本式です。
あいさつは手短に。
あいさつの一例 「わたくしども両名の結婚につきまして、諸先輩の皆さまから、ご訓戒のおことばやお祝辞をいただきまして、身にあまる光栄とありがたくお受けいたしました。
おさとしのおことば、わたくしども生涯心に銘じまして、必ず実行いたします。
なにぶんにも若輩の二人でございまして、新しい出発にも、さぞまごつくことが多いだろうと存じますが、なにとぞあたたかいご支援、ごご鞭撻(べんたつ)を賜り、末長くお導きいただきますよう、心からお願い申し上げます。本日はありがとう存じました」

閉宴のあいさつ

両親のあいさつ、新郎・新婦のあいさつが終わったら、司会者のあいさつで閉会となり、新郎・新婦、媒酌人、両親は退場します。

来賓見送り

新郎・新婦と媒酌人、両親は、来賓入場のときと同じように、入り口に立って来賓の退場を見送り、礼をするのが一般のしきたりです。
なお新郎・新婦が旅行のため中座するとき、母親がほかの人と共に、駅まで見送るため中座をすることがありますが、双方の両親は最後まで残り、来賓を送るのが礼儀です。
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